今回はスティングのランキングを作成しました。
彼はザ・ポリス(The Police)のボーカリスト兼ベーシストでした。
しかしソロ活動では、バンド時代とはガラリと音楽性を変えています。
今回は初期の曲を多めにご紹介してみました。
- 1 1位「Englishman in New York」(アルバム:…Nothing Like the Sun)
- 2 2位「Fortress Around Your Heart」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
- 3 3位「If You Love Somebody Set Them Free」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
- 4 4位「All This Time」(アルバム:The Soul Cages)
- 5 5位「Shape Of My Heart」(アルバム:Ten Summoner’s Tales)
- 6 6位「We’ll Be Together」(アルバム:…Nothing Like the Sun)
- 7 7位「Lithium Sunset」(アルバム:Mercury Falling)
- 8 8位「Russians」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
- 9 9位「I Can’t Stop Thinking About You」(アルバム:57th & 9th)
- 10 10位「Bring On the Night/When the World Is Running Down, You Make the Best of What’s Still Around」(アルバム:Bring On the Night)
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1位「Englishman in New York」(アルバム:…Nothing Like the Sun)
■曲名:Englishman in New York
■曲名邦題:イングリッシュマン・イン・ニューヨーク
■アルバム名:…Nothing Like the Sun
■アルバム名邦題:ナッシング・ライク・ザ・サン
■動画リンク:「Englishman in New York」
この曲は直訳すると「ニューヨークにいるイギリス人」です。
曲名の「イギリス人」には、モデルが存在します。
「イングリッシュマン(イングランド人)」とは、奇人として有名なゲイ・アイコンだったクエンティン・クリスプ(英語版)のことである[5][6][7]。
この曲のメッセージは、たとえ異国の地にいたとしても、自分のアイデンティティを変えないこと。
スティングはクエンティン・クリスプ(Quentin Crisp)の生き方に感銘を受けたのだそうです。
クエンティン・クリスプの写真をご紹介します。
私は記事を書くのを置いて、この人について調べてみましたが、確かにとても魅力的な人物です。
2位「Fortress Around Your Heart」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
■曲名:Fortress Around Your Heart
■曲名邦題:フォートレス・アラウンド・ユア・ハート
■アルバム名:The Dream of the Blue Turtles
■アルバム名邦題:ブルー・タートルの夢
■動画リンク:「Fortress Around Your Heart」
ファースト・アルバムの曲です。
ご存知の方も多いと思いますが、スティングはザ・ポリスというバンドのベーシストでした。
ザ・ポリスの曲を聞きたい方は、以下の記事を読んでみてください。
ザ・ポリス(The Police)の名曲名盤12選【Synchronicity以外】
上の記事では「シンクロニシティー(Synchronicity)」を除外して選曲しました。
なぜ外したかというと、アルバム一枚通して聞くべき作品だと思ったからです。
名盤ぞろいの1980年代においても、トップクラスの傑作だと思います。
スティングはソロ活動に移行すると、ザ・ポリスとは音楽性をガラリと変えました。
この曲だけが唯一昔の名残を残しているかもしれません。
もしこの曲が気に入って、ザ・ポリスを聞いていない方は、ぜひ「Synchronicity」を聞いてみてください。
3位「If You Love Somebody Set Them Free」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
■曲名:If You Love Somebody Set Them Free
■曲名邦題:セット・ゼム・フリー
■アルバム名:The Dream of the Blue Turtles
■アルバム名邦題:ブルー・タートルの夢
■動画リンク:「If You Love Somebody Set Them Free」
この曲をスティングのファースト・シングルだと思っている人は少なくありません。
しかし実は1982年に「Spread a Little Happiness」というソロ・シングルを発表しています。
聞いたことがない方も多いと思いますので、リンクを貼っておきましょう。
Sting – Spread A Little Happiness
まるでモンティ・パイソン(Monty Python)の曲みたいですね。
その後バンドの解散後にリリースされたのが、この「If You Love Somebody Set Them Free」。
このアルバムでは、ジャズ系のプレイヤーを起用したことが話題になりました。
また曲名の「If You Love Somebody Set Them Free」とは「誰かを愛するなら、自由にしてあげなさい」という意味です。
気難しいイメージのあったザ・ポリス時代とは異なる、ストレートなメッセージ・ソングといえるでしょう
この頃の彼はバンド時代とは違うことをやりたかったように思います。
4位「All This Time」(アルバム:The Soul Cages)
■曲名:All This Time
■曲名邦題:オール・ディズ・タイム
■アルバム名:The Soul Cages
■アルバム名邦題:ソウル・ケージ
■動画リンク:「All This Time」
彼の作品でも最も内省的で地味なアルバムです。
なにせアルバム名も「魂の檻」という意味ですし。
実際当時の彼は「魂が檻に閉じ込められている」ような日々を過ごしていました。
当時スティングはまったく曲を書けない数年間のスランプに陥っていた。そんな中での父との離別。スティングは音楽を通じてそれと向き合うことで長い葛藤を乗り越えた。
このアルバムの発売当時、私の周囲で失望の声が挙がったことを覚えています。
正直なところ私も、この曲が入っていなければ微妙だと感じました。
しかし今回久しぶりに聞き返してみたところ、思っていたより良いアルバムだと思いました。
噛めば噛むほど味わいが増す、スルメ盤だと思います。
5位「Shape Of My Heart」(アルバム:Ten Summoner’s Tales)
■曲名:Shape Of My Heart
■曲名邦題:シェイプ・オブ・マイ・ハート
■アルバム名:Ten Summoner’s Tales
■アルバム名邦題:テン・サマナーズ・テイルズ
■動画リンク:「Shape Of My Heart」
この曲は1994年に公開されたリュック・ベンソン監督の映画「レオン(Leon)」の主題歌として知られています。
ちなみにこの曲は、映画以前の1993年にシングルカットされていましたが、シングルチャート57位に終わっています。
しかし映画の大ヒットをきっかけに、この曲は広く知られるようになりました。
上で引用した動画は現時点で5500万回再生されていますし、今では一番の有名曲といえるかもしれません。
この曲は珍しく共作で書かれています。
スティングは最初ジャズ人脈で周囲を固めましたが、その後バンドを刷新しました。
その時にキーマンとなったのが、アルゼンチンのギタリストで、この曲の共作者ドミニク・ミラー(Dominic Miller)。
ドミニク・ミラーは、この曲でもスパニッシュ・ギターを思わせる哀愁漂う演奏を披露しています。
6位「We’ll Be Together」(アルバム:…Nothing Like the Sun)
■曲名:We’ll Be Together
■曲名邦題:ウイル・ビー・トゥゲザー
■アルバム名:…Nothing Like the Sun
■アルバム名邦題:ナッシング・ライク・ザ・サン
■動画リンク:「We’ll Be Together」
スティングの最高傑作は、初期の3枚のどれかだと言われています。
その3枚とは「The Dream of the Blue Turtles」「…Nothing Like the Sun」「Bring on the Night」。
名盤ガイドなどでは、このアルバムが代表作として取り上げらることが多いかもしれません。
その評価には、全米シングルチャートで7位を記録した、この曲の存在が影響しているように思います。
スティング自身は、ビールのCM曲用に書いたこの曲が、あまりお好きではないようですが。
ただソロになってからの彼のアルバムは、とかく地味でシリアスに傾きがちです。
たまにはこういう単純に楽しい曲で変化を加えた方がいいかもしれません。
私は「Mercury Falling」まで、どれも同じぐらい好きですが、最初の1枚としてはこのアルバムをおすすめします。
7位「Lithium Sunset」(アルバム:Mercury Falling)
■曲名:Lithium Sunset
■曲名邦題:リチウム・サンセット
■アルバム名:Mercury Falling
■アルバム名邦題:マーキュリー・フォーリング
■動画リンク:「Lithium Sunset」
大人のロック路線の完成形といえるアルバムです。
このアルバムは、他にも「悔いなき美女(La Belle Dame Sans Regrets)」「ハウンズ・オブ・ウインター(The Hounds of Winter)」など名曲ぞろいです。
後者はリンクだけ貼っておきましょう。
この曲はカントリーっぽいですね。
彼にしては珍しく異色の曲ですが、意外と似合っています。
また彼は次作「ブラン・ニュー・デイ(Brand New Day)」でワールド・ミュージックに挑戦しました。
この頃の彼は様々なことにチャレンジして、次の方向性を模索していました。
8位「Russians」(アルバム:The Dream of the Blue Turtles)
■曲名:Russians
■曲名邦題:ラシアンズ
■アルバム名:The Dream of the Blue Turtles
■アルバム名邦題:ブルー・タートルの夢
■動画リンク:「Russians」
曲名の「Russians」とは「ロシア人」という意味です。
このアルバムがリリースされた1985年は、ベルリンの壁崩壊前で、東西冷戦の真っ只中でした。
この曲はかなりストレートな反戦ソングです。
スティングは「ロシア人も子供を愛していることを願っている」と訴えています。
歌詞の最期では「我々を救うのは、ロシア人が子供を愛しているかにかかっている」と結ばれていますし。
ちなみにこの曲はロシアの作曲家セルゲイ・プロコフィエフの組曲「キージェ中尉」の中の1曲「ロマンス」を参考に書かれています。
おそらくロシア人に聞かれるよう意図したのでしょう。
9位「I Can’t Stop Thinking About You」(アルバム:57th & 9th)
■曲名:I Can’t Stop Thinking About You
■アルバム名:57th & 9th
■動画リンク:「I Can’t Stop Thinking About You」
私は彼のアルバムを「ソングス・フロム・ザ・ラビリンス(Songs from the Labyrinth)」までしか聞いていませんでした。
「セイクレッド・ラヴ(Sacred Love)」あたりから、あまり熱心に聞かなくなってきていました。
この曲も友人から教えてもらって、初めて知ったぐらいです。
シンプルなロック・ナンバーで、実に瑞々しい曲ですね。
今回この記事を書くにあたり、近年の作品も聞いてみることにしました。
その成果として、もう1曲ご紹介しておきましょう。
レゲエのアーティスト、シャギー(Shaggy)と共演した曲です。
Sting – 22nd Street (ShaggyLess Version)
こういうメロウなスティングも悪くありませんね。
10位「Bring On the Night/When the World Is Running Down, You Make the Best of What’s Still Around」(アルバム:Bring On the Night)
■曲名:Bring On the Night/When the World Is Running Down, You Make the Best of What’s Still Around
■曲名邦題:ブリング・オン・ザ・ナイト~ホエン・ザ・ワールド・イズ・ラニング・ダウン
■アルバム名:Bring On the Night
■アルバム名邦題:ブリング・オン・ザ・ナイト
■動画リンク:「Bring On the Night/When the World Is Running Down, You Make the Best of What’s Still Around」
ライブ・アルバムの曲です。
このライブ盤は、とにかくメンバーが豪華です。
ケニー・カークランド(Kenny Kirkland):ピアノ
ダリル・ジョーンズ(Darryl Jones):ベース
オマール・ハキム(Omar Hakim):ドラム
ブランフォード・マルサリス(Branford Marsalis):サックス
この曲は、4:27からのケニー・カークランドのピアノ・ソロが聞きものです。
また同じアルバムからもう1曲、今度はブランフォード・マルサリスが大活躍している曲をご紹介します。
当時のジャズ界でも最高の人材が集結し、最高の名演を聞かせてくれています。
彼ら自身のアルバムを含めても、屈指の名演といえるでしょう。
この2曲をスティングの記事でご紹介することに、ためらいを感じなくもありません。
しかしジャズとロックを融合しようとした彼の目論見は大成功でした。
またスティングのボーカルもいつもより熱を帯びていて、このすばらしい音楽の一部として機能しています。
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